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グランシップ伝統芸能シリーズ
人形浄瑠璃 文楽
ユネスコ無形文化遺産であり、日本が世界に誇る「人形浄瑠璃 文楽」。
太夫・三味線・人形遣いの三業が互いに息を合わせ“三位一体”で創り上げられる舞台は、世界のほかの人形劇とは全く異なる文楽ならではの特徴です。
「グランシップ伝統芸能シリーズ」の中でも、年々ファンが増え、様々な楽しみ方ができるのが魅力です。静岡県内で文楽を見られるのは、グランシップだけ!
2025年は名作が揃いました!!お見逃しなく!
【昼の部】「義経千本桜」~道行初音旅、「新版歌祭文」~野崎村の段
【夕の部】近松門左衛門没後三百年「曾根崎心中」~生玉社前の段~天満屋の段~天神森の段
<主な出演者>
[太夫]豊竹若太夫・竹本錣太夫
[三味線]鶴澤清治(人間国宝)
[人形]桐竹勘十郎(人間国宝)ほか
●配役表はこちら
*舞台左側に字幕表示がございます。席によっては字幕が見えにくい場合がございますのであらかじめ御了承ください。
*出演者の急病やその他やむを得ない事情により、代役もしくは演目を変更して上演する場合がございます。
*客席内での写真撮影、録画録音ならびに携帯電話やスマートフォン等の使用は固くお断りいたします。
また、周りのお客様のご迷惑になりますので、上演中はお持ちの携帯電話・スマートフォン・スマートウォッチは音・光・振動が出ないように設定をお願いします。
【グランシップ1分動画集】人形浄瑠璃 文楽 編
★公演当日、お着物でご来場の方に先着でプレゼントをご用意!

★文楽オリジナルグッズ販売!
公演当日、会場ロビーにて文楽グッズやパンフレットを販売。人気の文楽せんべいをはじめ、オリジナルグッズを観劇のお土産にどうぞ!
静岡県高校生アートラリー |
ポイント対象公演 ファミリーチケット対象公演 |
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日時 |
2025年11月8日(土)昼の部13:00~/夕の部17:00~ ※開場は開演の30分前 |
会場 |
グランシップ 中ホール・大地 |
料金 |
全席指定/1階席4,200円、2階席2,000円、こども・学生1,000円 昼夕通し券7,560円 ※未就学児入場不可 ※2階席は舞台を上から見下ろすため、人形や舞台の一部が見えにくい場合があります |
プレイガイド |
グランシップ窓口 グランシップチケットセンター TEL. 054-289-9000 オンラインチケット販売 |
発売日 |
友の会先行販売:8/3(日)~9(土) 一般発売:8/10(日)~ |
主催 | 公益財団法人静岡県文化財団、静岡県、公益財団法人文楽協会 |
助成 | 文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(公演創造活動))│独立行政法人日本芸術文化振興会/朝日新聞文化財団 |
問合せ |
グランシップチケットセンター TEL.054-289-9000 |
車椅子をご利用の方へ | 車椅子でご来場の方は、公演前日までにご連絡ください |
託児サービスをご希望の方へ |
ボランティアスタッフによる無料託児サービスをご希望の方は公演2週間前までにご連絡ください(TEL:054-203-5714) 2歳以上の未就学児に限ります。 |
●義経千本桜 道行初音旅(昼の部)
●新版歌祭文 野崎村の段(昼の部)
歌祭文によって世間に広まった、大坂の油屋の娘お染と丁稚久松の心中(1710)。この事件から生まれた多くの作品中、最も有名で人気のある、近松半二の二巻の世話物で、安永9年(1780)、竹本座初演。大阪府大東市を舞台とする上の巻の「野崎村」には、それまでのお染久松物にはなかった新たな悲恋がみごとに描かれています。
野崎村の百姓久作が縁あって育てた久松は、久作の妻の連れ子おみつの許婚(いいなずけ)でありながら、奉公先の娘お染と恋仲。決して許されない主従の恋を危ぶんだ久作は、久松が実家へ戻されたのを幸い、すぐにおみつと結婚させることに。諦めかけていた祝言が、突如、現実のものとなり、おみつは大喜び。
一方、この恋が叶わぬときには死ぬ覚悟で、久松のあとを追って来たお染。久松も心中を決意。けれども、人の道に背くこの恋を諦めるよう、久作に諭され、心ならずも別れを約束しました。二人を死なせたくない、おみつを幸せにしてやりたい、その願いが叶ったと久作が喜んだのも束の間、花嫁姿のおみつは、実はすでに髪を切り、俗世を捨てた尼に。二人の本心は心中と見抜き、命を助けるため二人を添わせようと、自身の幸せを諦めたのでした。
悲しみから一転、段切は、名曲として知られる旋律を三味線が連れ弾きで華やかに奏で、人形が笑いを誘います。
●曾根崎心中 生玉社前の段・天満屋の段・天神森の段
元禄16年(1703)、露天神社(大阪市北区)で起きた心中事件を題材として、その一月後に竹本座で初演され、大好評を博した近松門左衛門の世話物第一作。それまで歴史や伝説といった過去の物語のみを題材として来た浄瑠璃に、同時代の身近な事柄を描く新分野「世話物」を確立した、画期的な作品です。現在上演されているのは、1955年に、野澤松之輔の脚色・作曲により大阪の四ツ橋文楽座で復活上演されたもので、原作のままではありませんが、海外での評価も高く、文楽を代表する演目となっています。
醤油屋の手代徳兵衛は、天満屋の遊女お初との愛を貫くため、主人からもちかけられた縁談を断固として拒絶。激怒した主人に命じられたのは、継母が知らぬ間に話を決めて受け取っていた持参金を返すこと、そして、大坂追放でした。お初に会えなくなる危機。継母から取り戻した金を早く返して、主人の気持ちを和らげたい…。ところが、その大切な金を友人の九平次にだましとられたうえ、衆人環視の中、証文偽造の罪を着せられ、打ちのめされるはめに。金も面目も失い、もはや生きてはいられなくなりました。
その夕方、天満屋では、早くも徳兵衛の噂でもちきり。お初は、店の外で死の覚悟を告げる徳兵衛を裲襠(うちかけ)の裾に隠し、ひそかに店の縁の下に忍び込ませます。九平次の中傷に怒りで身を震わせる徳兵衛。一緒に死ぬとの言葉とともに足で返事を促すお初。徳兵衛はその足を押し戴いて涙。このように、誰にも気づかれず、足で心を確かめあった二人は、深夜、店を抜け出し、曾根崎の天神の森で心中しました。
縁の下と女性の足を見せる演出が独特の「天満屋」。「この世の名残、夜も名残…」、名文と讃えられた「天神森」の道行。哀しくも美しい心中場面。二人の心情がまっすぐに伝わって来る舞台です。