グランシップでは、年間を通じて歌舞伎・能楽・文楽・話芸などの伝統芸能の公演を行っています。
公演に付随し、レクチャーなどの機会を通じて、県内の大学生に伝統芸能の魅力について触れ、知ってもらう機会を提供しています。
今回は、日本の話芸の中で明治から昭和初期までに全盛期を迎えた「浪曲」について、体験を交えたプログラムをご用意しています。
内容:<解説>日本の話芸の歴史と魅力
<実演>本物の浪曲を聴く! ~演目は当日のお楽しみ!~
講師:玉川奈々福(浪曲師)、沢村まみ(曲師)
※本公演は、県内の大学・短大・専門学校の学生及び教員を対象としています。
★「浪曲」とは?
浪曲(ろうきょく)とは、明治時代初期から始まった演芸の一つ。「浪花節」(なにわぶし)とも言い、三味線を伴奏に用いて物語を語ります。浪花節の起源は800年前とも言われ、古くから伝わる浄瑠璃や説経節、祭文語りなどが基礎になって、大道芸として始まりました。その後明治時代初期、大阪の芸人・浪花伊助が新しく売り出した芸が人気となり、演者の名前から「浪花節」と名付けられました。以後、桃中軒雲右衛門や二代目広沢虎造の活躍で戦前まで全盛を迎えます。
★これまでに参加した大学生の感想
・浪曲の事前知識がほどんどなく、楽しめるか不安だったのですが、お話がとても面白く、迫力があって鳥肌が立ちました」 (女性)
・初めて浪曲を聞きましたがとても楽しかったです。話し手と三味線で会話しているようで、ジャズセッションに近いものだと感じました。そう思うと、浪曲の熱さに感動です」(女性)
玉川奈々福
神奈川県横浜市出身。浪曲師・曲師(浪曲三味線弾きのこと)。三波春夫先生と同じ7月19日生まれ。
1994年10月、日本浪曲協会主宰三味線教室に参加。
1995年7月、二代目玉川福太郎に入門。三味線の修行をしていたが、師の勧めにより、2001年より浪曲師としても活動。
2004年「玉川福太郎の徹底天保水滸伝」全5回、
2005年「玉川福太郎の浪曲英雄列伝」全5回をプロデュース、全10回公演がすべて大入り満席となる。
2006年12月、芸名を美穂子から奈々福に改め名披露目。
さまざまな浪曲イベントをプロデュースする他、自作の新作浪曲や、長編浪曲も手掛け、他ジャンルの芸能・音楽との交流も多岐にわたって行う。かに座のO型。
平成30年度文化庁文化交流使として、イタリア、スロベニア、オーストリア、ハンガリー、ポーランド、キルギス、ウズベキスタンの七か国で公演を行った。中国、韓国でも公演を行った。第11回伊丹十三賞受賞